フランク・バートノイ、フィアスコ「大破局」

訳者あとがきにこうある。

著者のフランク・バートノイは、まだ20代の若さで、ウォール街の歴史ある投資銀行ファースト・ボストンを経て、投資銀行中トップのモルガン・スタンレーで先端的なハイテク金融商品「デリバティブ」をあつかう部門「デリバティブ・プロダクツ・グループ」に所属し、現代の投資金融の最先端を行くハイテク商品デリバティブの創出からセールスまでを担当し、めざましい成績をあげた。(中略) しかし、著者はやがて、モルガン・スタンレーをはじめとする投資銀行が創り、売り、途方もない利益をあげているデリバティブの多くがデリバティブの本来の機能とされる危険の回避やリスクの減少と関係のないただの賭博に過ぎず、買い手の無知につけ込むものであり、投資銀行は利益のために客に損をさせ、多くの犠牲者を出すことをまったく意に介しないばかりか、大損して必死になった犠牲者をさらに食い物にすることで、徹底的に暴利を貪るのを当然としていることに気づき、ハイエナのような投資銀行の商法に疑問をいだくようになって銀行を退職した。

 

フランク・バートノイ、フィアスコ「大破局」、デリバティブという「怪物」にカモられる日本、1998.2、森下建一(訳)

 

P28:オプション

「コール・オプション」:買う権利、

「プット・オプション」:売る権利

 オプション・プレミアムを支払う。

もう一つのタイプのデリバティブ

「フォワード」:将来なにかを買い、あるいは売る義務(オブリゲーション)

 取引所で取引されるならフューチャー(先物)と呼ばれる。

 オプション・プレミアムを節約できる。

 

P37:プレゼント・バリュー(現在価値)

手の中の1羽の鳥は藪の中の2羽の価値がある。

今日の1ドルは明日の1ドルより価値がある。もしも1ドル必要なのが明日ならば、今日なら1ドル以下、例えば99セントを預金すればいい。

「ディスカウント・バック」、「ディスカウント・ファクター」

「クーポン(支払い金利)」