大石久和、国土と日本人

国土と日本人 - 災害大国の生き方 (中公新書) 新書 2151 – 2012/2/24

目次は、次の通り。

第1章 国土はどう形成されてきたか
第2章 日本列島の自然条件―わが国土の実情1
第3章 国土の社会条件―わが国土の実情2
第4章 これまでの国土造り
第5章 これからの国土造り
終章 人の輝きを国土が支える―「人と国土」の思想

 

読みながら連想したこと。

 

深良用水の完成後の破産。(From Wikipedia)

幕府および地元の小田原藩は、1666年に工事を開始して、当初の予定より4年も遅れて1670年に掘り抜き工事が完了した。新川工事を成して灌漑用水路全体が完成したのは寛文12年のことであった。その後友野與右衛門などの元締め達は当初7年間の作り取りと称する資金回収期間を10年間も延長しなければならなかった。これは新田開発よりも畑成田が多く占めた事による、元締めたちの収益石高数の誤算の結果であった。経済的な破綻状態になった友野與右衛門達元締めは富沢村の年貢米代金110両を横領して訴えられ、最終的には元禄元年に江戸へ退去させられたのであった。二宮金次郎は、小田原の出身。現在の栃木県真岡市二宮で活躍した。

 

飯沼新田開発。(長命豊、飯沼新田開発、-悪水とたたかった江戸時代の農民たちー、崙書房、1978)江戸時代の新田開発後も洪水との闘いがつづき、収量は上がらなかった。明治から戦後の諸改良事業を経て最終的に安定した田となった。

 

中国の新幹線

北京から広州 2,298km 8時間。鹿児島中央駅から新青森駅 営業キロ:2177.5km  12時間(乗り換えあり)因みに新青森駅から札幌駅は、360km 日本の国土の長さは、中国並みとあらためて認識した。

 

細長い日本のような国の形、ベトナム (From Wikipedia)

ベトナムの国土は南北1,650km、東西600kmに広がる。インドシナ半島の太平洋岸に平行して南北に伸びるチュオンソン山脈(アンナン山脈)の東側に国土の大半が属するため、東西の幅は最も狭い部分ではわずか50kmしかない。細長いS字に似た国土の形状を、ベトナムでは米かごを吊るす天秤棒に例えている。天秤棒の両端には大規模なデルタが広がり、人口の7割が集中する。北のデルタは、紅河(ソンコイ川)によるもので、首都ハノイのほか港湾都市ハイフォンが位置する。南のデルタはメコン川によるもので、最大の都市ホーチミンを擁する。沿岸の総延長距離は3,260km、北部国境(中国国境)の長さは1,150km、国境の総延長距離は、6,127kmである。

 

日本列島改造論

近畿での生活しか経験のなかった私は、上越新幹線に初めて乗った時、新幹線は東海道新幹線だけでいいのにと、なんとも無駄なことをしたものだと思っていた。その後、新潟に住むことになり、その便利さや人々の気持ちが理解できた。つくばから日本の里100選にも選ばれている八郷(やさと)にでる朝日トンネルが201211月に開通した。事業費65億円とのこと。八郷のギター文化館に行くのに、非常に便利になった。

 

本四架橋の同時建設

同時に建設され、ピークを立てることを、下手なことをしたものだとつねづね思っていたが、そうでもないらしい。因みに、労働者をイランや、バングラデシュから入れてまでして、工期を間に合わせ、数年したら、労働者は、みな要らなくなるといった乱暴なやり方は辞めた方が良いと思う。仕事をすることは生活とともにあるリズムであるべきで、太く短くは、どこか危ういと思う。重点化集中化には隠れた問題がある。同時期の建設が増えると、維持管理も同時に増大する。

神戸・鳴門ルート全線開通:1998年(平成10年)4月5日

児島・坂出ルート〈通称:瀬戸大橋)全線開通:1988年(昭和63年)4月10日

尾道・今治ルート〈通称:瀬戸内しまなみ海道)全線開通:1999年(平成11年)5月1日 〈生口島内の高速道路を除く)

 

皇居周辺の高さ規制(internet より)

皇居周辺では、1919年制定の市街地建築物法に基づき、建物の高さが約31メートルに制限されていた。しかし63年に高さ制限は廃止。66年に丸の内の東京海上ビルを地上30階(高さ128メートル)に改築する計画が浮上した際には、「皇居を見下ろすことになる」などの批判が相次ぎ、都議会でも論争になった末に、地上25階(高さ約100メートル)に計画が変更された。以降、皇居周辺のビルについては、高さ100メートルを目安として建築主側が「自主規制」してきたが、2000年3月、皇居周辺の地権者たちが「高さ100メートルを尊重しながら、大手町、丸の内などの拠点については、おおむね200メートルまで可能とする」とのガイドラインを策定した。

 

ルメイ:

NHKの番組「マクナマラの回想録(レトロスペクト)」で、ベトナム北爆のルーツが日本の受けた無差別爆撃にあると紹介さしていた。せたがや平和資料室で、東京大空襲の記録を見たことがあった。その際、ルメイのことも紹介されていたように思う。

 

大田和敬・見原礼子、オランダ 寛容の国の変革と課題、寺子屋新書より、

神が地球をつくったが、オランダをつくったのはオランダ人だ。土地は非常に強く国家に管理されている。都市機能などは意図的に分散されている。アムステルダムは商業都市、ロッテルダムは貿易都市、ライデンは大学都市、ハーグは政治都市。自転車道の整備。(つくばは歩車分離した。しかし歩道はさびしく危険なところがある。商店やコンビニをうまく誘致できれば良いのにと思う。つくばの市会議員(当時)ヘイズ・ジョン氏は自転車道の整備を公約に掲げている。)