國貞克則、財務3表図解分析法、朝日新書、2016.10.13

先日来、いままで取り組んだことのない、企業会計の本を読んでいる。基本的なことを押さえていると、日経新聞の記事もよくわかる気がする。この本もまことによい本だった。トランプの保護貿易的な政策が続けば、スバル、アップル等が困ることも理解できる。東京の古い企業は不動産事業で収入を支えているようだ。日本の地価がさがると困る人たちが多いことも想像できるが、一方では限界でないかと感じている。地方へ機能分散していきたいものだ。3.11後の原発のように、首都地震や水害が起こってやっと違う方向が生まれるのだと思う。

 

キーワード:三菱自動車・スバル・マツダ、日産・ホンダ・トヨタ、フォルクスワーゲン、

NTTドコモ・ソフトバンク、アップル・ソニー・IBM、シャープ・パナソニック・東芝、

アマゾン、ユニクロ・ニトリ、帝国ホテル・パレスホテル、DeNA・グリー、飲料・医薬品・トイレタリー・流通、

 

メモ:

紹介文:貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)をオリジナル図にし、キャッシュフロー計算書(CS)から経営者の意思を読む。「期間比較」や「同業他社比較」など多角的な分析法を紹介、グローバル時代に合わせて超巨大多国籍企業も俎上に載せる

P83: スバルは、半分以上の売り上げが米国で稼ぎ出されている。2009年発売の5代目レガシーから、米国市場に焦点を合わせて、車のサイズを大型化。

P131: 今や、ソフトバンクの総資産はNTTドコモの3倍くらいになっている。有利子負債は13兆円。営業利益は1兆円に迫る勢い。積極投資型。

P139: アスクル・ジャパンネット銀行・ブックオフコーポレーションはソフトバンクの関連会社になっている。

P140: ホテル予約サイトの一休もいまやソフトバンクの子会社。中国最大のネット販売会社のアリババやスマホゲーム大手のガンホーは、ソフトバンクの持分法適用の関連会社。

P156: ソニーの「モバイル・コミュニケーション」と「デバイス」は赤字。

P161: ソニーはいまや金融会社になっているようなイメージ。

P161: アップルは利益率が高く、莫大な現金を溜め込み、この5年間で売り上げが4倍。なかでも中国ビジネスが伸びている。

P191: アマゾンは短期の利益や短期的な株主へのリターンを重視していない。それよりも、長期戦略で大きなビジョンを実現しようとしている。世界一の顧客第一主義、数々のイノベーション、長期戦略、どれをとっても本当に末恐ろしい会社です。

P205: 歴史が古くたくさんの資産を保有している会社は、不動産事業で利益の下支えをしている会社が少なくない(パレスホテル)

 

目次

1章 財務分析の考え方を知ろう

2章 【基本編】(自動車業界を例にとって)

3章 【発展編】(多くの事例を見てセンスを磨こう)

4章 【参照編】(図解すれば特徴が一目でわかる)

5章 財務分析のための補足